相続した土地や建物など不動産の名義変更をしないとどうなるか
1 不動産の名義変更をしないと様々なデメリットがある
相続した土地や建物について、今暮らしていけているから名義変更をしなくて良いと考えていませんか?
このような選択には、以下のようなデメリットが発生する可能性があるため、注意が必要です。
① 10万円以下の過料が課せられる可能性がある
② 相続手続きが複雑化する可能性がある
③ 不動産を売却することができない
2 10万円以下の過料が課せられる可能性がある
相続登記は、「相続開始を知った日から3年以内」に行う事が義務化され、これに違反した場合には、10万円以下の過料が課される可能性があります。
例外的に、「正当な理由」がある場合には、10万円以下の過料が課されることはありませんが、この「正当な理由」は以下のようにそもそも相続登記ができる前提を欠いているような場合ですので、注意が必要です。
① 相続人の人数が多数に上り、遺産分割が困難なこと
② 相続不動産の相続に関して相続人間で揉めている
③ 相続登記の義務者が重病である
④ 相続登記の義務者が配偶者からDVを受けている
⑤ 相続登記の義務者が登記申請の費用を用意できない
3 相続手続きが複雑化する可能性がある
例えば、お父様が亡くなり、お子様2人が相続人であるケースであっても、その子供の内一人が死亡した場合には、孫がお父様の相続人の地位を相続したということで、お子様1人と孫1人との間で遺産分割を行わなければならなくなるというケースがあります。
このように、相続は年月が経つごとに派生し、複雑化する可能性があります。
曾祖父の名義の土地を相続したというケースでは20名以上の相続人になり、専門家報酬も100万円以上必要な場合もありますので、なるべく早く不動産の名義変更を行う必要があるといえるでしょう。
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